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カリタスジャパンニュース
連算発行番号 Caritas Japan News No.282


HIV/AIDSデスク

カリタスジャパン 責任司教 菊地 功


 「おまえは日本から来たのか。それなら日本に帰って、まだここに難民がいることを伝えて欲しい。わたしたちは世界から忘れられてしまったんだ」
 1996年の夏、ザイール(現コンゴ)のブカブ市郊外にあったルワンダ難民キャンプを訪問した際に、難民のリーダーから投げかけられた言葉です。そしてこの時からわたしにとって、カリタスジャパンを通じて国内外のさまざまな現場とかかわり、助けを求めている人への支援に取り組むときに、忘れることのできない言葉となりました。
 気候変動のためなのでしょうか、世界では極端に激烈な自然災害が相次いで起こるようになりました。加えて、平和を希求する声に変わりはないものの、各地での紛争は絶えることがありません。たとえ災害や紛争がなかったとしても、世界経済の枠組みの中で拡大する貧富の格差によって、一日の命を永らえさせることでさえ困難な状況におかれている人たちが多くおります。そういった現場に生きている人たちに思いを馳せるとき、わたしは冒頭の言葉を常に念頭におく必要を感じます。災害や紛争が起こり、強烈な映像がマスコミなどで報道されるとき、世界中の注目が助けを必要としている人たちに集中し、ありとあらゆる支援が殺到します。しかし、ほんの少しの時間の経過とともに、世界の関心は他の事件に移っていき、彼らは忘れさられてしまうのです。忘れられてしまうことほど、悲しいことはありません。

1983年発行の第13号



リニューアルした
2000年発行の第1号

 カリタスジャパンは、国際カリタスを通じて世界各地のカリタスと連携し、助けを求める人たちを忘却の彼方に追いやることのない息の長い支援を心掛けております。カリタスの一番の特徴は、それが各地のカトリック教会の存在と表裏一体であることから、「災害の前にも、災害の最中にも、そして災害のあとにも、人々とともにいる存在である」などといわれることがあります。皆様からお寄せいただく募金は、一時的な災害救援としてだけではなく、彼らの存在を忘れることのないように、時間をかけた息の長いプログラムにも充当されてきました。また貧困の原因そのものに迫るような、地道な開発支援にも充当されてきております。カリタスが行う開発や支援のプログラムは、ニュースになるような派手さに欠けているかもしれません。目に見える形での建物などが生み出されることもあまりありません。しかしそこには必ず、人との絆が生み出されてきました。生み出された絆によって、援助するものとされるものという区別ではなく、ともに人間として成長することを目指してきました。その成果を皆様にお伝えするために、このカリタスジャパンニュースを発行して参りました。
 今後とも、ひとりでも多くの方に私たちの活動について理解を深めていただき、また絆を生み出すための仕事に関わっていただけますように、ご協力を心よりお願いいたします。

(宗)カトリック中央協議会 カリタスジャパン
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