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セミナー・講演会報告


 このページでは、カリタスジャパンが主催、後援したセミナー、講演会、事務局が参加した社会福祉関係の行事の報告をご紹介させていただきます。

21世紀キリスト教社会福祉実践会議 第6回大会
底点から社会を見る−わたしはあなたの隣人か

  • 日時:2008年3月1日(土)名古屋在日大韓基督名古屋教会
    参加者総数:200名強
     福祉のあり方が、その社会に属する人々の価値観を示すことは言うまでもない。その社会を形成するのはまさしく私たち自身である。
      本大会の講演から、今の私たちを取り巻く社会の価値観、すなわち市場優先、競争原理による現実が見えてきた。「格差」という言葉は好きではないが、人と人との間に距離を感じさせる社会になってきいていると感じる。
     そのような中での大会テーマ「底点から社会を見るー私はあなたの隣人か?」の「隣人」という言葉には、物理的な距離を超越した響きがある。それは心の通い合う距離である。自分から離れたところで起きていることに対しても、自分のこととして受け止め、共感しようとする心を育める社会でありたい。奇しくも今年は国連世界人権宣言採択60年である。これからも「一人ひとりの存在そのものが尊い」という価値観、福音に基づいた人間理解、自己肯定感に基づいた互いの存在を尊べる行動選択に向けて、教派を超えての協働を進めていきたいと考える。報告:喜代永 文子  (日本キリスト教社会福祉学会通信第75号より転載) 

長崎教区
家庭と暴力−虐待はどこから?ー

  • 遠藤優子先生 講演会 2007 年10月7日(日)13:30-16:00 カトリック相浦教会

    参加者総数:300名強
    報告は、カリタスジャパンHP カリタスジャパンニュースNo.81まで

横浜教区
障害 共に歩む集い in ぬまづ

  • 障害 共に歩む集い in ぬまづ 2007年6月2日(土)10:00−16:00 カトリック沼津教会

    2007年6月2日(土)、カトリック沼津教会で行われた横浜教区福祉委員会主催、カリタスジャパン後援の「障害 共に歩む集い」に、カリタスジャパン事務局から2名(田所功事務局長、喜代永文子社会福祉担当)が参加しました。横浜教区は、長野県、山梨県、静岡県、神奈川県と4県にまたがります。当日は天気もよく、各県の小教区から220名もの人が集いました。

    梅村昌弘横浜教区長の挨拶では、冒頭、普段司教様が土曜学校や日曜学校の子どもたちに問いかけられている「もっとも私たちに相応しいパンは何でしょう」という質問が会場に向けて投げかけられました。コッペパン、あんぱん、食パン、フランスパンなど様々なパンがありますが・・・・答えは、食パンです。

    なぜかというと、食パンには耳があるからです。

    その答えを聞いて、会場は微笑みと歓声に包まれました。わたくたちもこれから話される方々の話に、聞く耳と心を持って、ともに分かち合える集いにしていきましょうと話されました。
    午前中は4名のかたが講演をして下さいました。

    第1講演者
    幼いころから難病で30代後半まで病名を知らされずに育ったものの、現在、家族から離れ自立し、難病のグループホームで傘布(防水布)による介護エプロンなど数々の縫製品を作成していらっしゃいます。大量生産はできずとも、手作りの製品を待っていて下さるかたがいるという喜びをもって生きていること、また生かされていることの大切さをお話くださいました。
    第2講演者
    12歳の時に、国立ハンセン療養所、長島愛生園に入園なさり、長い苦しみの末、子どもが親を必要としているように、親も子どもを必要としている、それと同じように、自分が神を必要としているように、神も自分を必要とされているとの考えに至ったことをお話くださいました。
    第3講演者
    フリーライターとして活躍している中、耳が聞こえにくいという症状から、感音性難聴と診断され、ある日突然、耳が聞こえないという状況の中での苦労話、見えてきたこと、中途失聴者ゆえの困難さなどをお話くださいました。北九州空港設立の際の障害者の意見会でのそれぞれの異なる障害から見えてくるエピソードを通して、目線を変えて(相手の立場になって)考えてみることの大切さをお話くださいました。
    第4講演者
    日本てんかん協会の若者の一人が分かち合いのなかで「何のためのボランティアなのか?」という問いを投げかけました。その分かち合いを通じて「ボランティアという言葉がなくなる社会になるために僕たちはボランティアを行っている」という答えが出たことをお話をして下さいました。また、自らの養護学校、小学校、高校教諭などの豊富な経験を、現在の職場(静岡県教育委員会)で、障害を持つ人へ正しい理解と連帯のために役立てたいとお話くださいました。

    昼食をはさんで、10名程度の人が一グループになり、分かち合いを行いました。どのグループもお互いの言葉に熱心に聞き入りながら、分かち合いを行っていました。再び聖堂に集まり、梅村司教様、カリタスジャパン横浜教区担当者であり委員の古川勉神父様の共同司式にて派遣ミサが行われ、閉会となりました。
(報告:喜代永文子)

日本カトリック女性団体連盟「いのちを守る運動」研修会
中島幸子氏講演会『暴力を生き延びた私たちにとっての心のケア』

  • レジリエンス 中島幸子氏講演会『暴力を生き延びた私たちにとっての心のケア』

    主 催:日本カトリック女性団体連盟
    後 援:カリタスジャパン
    日 時: 2007年3月5日(月)14:00−17:00 福岡教区大名町教会1F ホール 
    参加者:105名(日カ連理事/役員21名を含)

      カリタスジャパンは、2006年11月に「カトリック全国社会福祉セミナー」を開催しました。今回、日本カトリック女性団体連盟が研修会の一環としてレジリエンス中島幸子氏の講演会を開催するにあたり、カリタスジャパンが後援させていただきました。テーマならびに内容は全国社会福祉セミナーとほぼ同内容であり、DVの正しい理解という観点から、暴力の構造、人間関係における心の傷つき、傷つきを減らすにはということに話が及びました。中島さんは、暴力から解放されても、心の傷が身体的な傷や痣と違い、自然に癒されることはなく、心のケアの重要性を話されました。
     
     1時間半の講演ののち、6−7名のグループに分かれて分かち合いを行われました。質疑応答では、実際に夫からの暴力が行われていた娘を救い出した母親からの報告がありました。カトリック信徒は離婚できないと思われていますが、教区の結婚問題手続き相談所に行き、事情を説明し、「結婚は新しい命(家庭であり、子どもである)を育むもの。あなたがたの結婚にはそれがみられない。」という結果、教皇庁から離婚が認められたということも話して下さいました。その後、教会への復帰も、信徒のみなさんに理解を得て、今まで通り教会に通われているといいます。

      傷ついて教会から足が遠のいているという講演者に対して、会場から拍手をもって、「心配しないで教会に戻ってきてほしい」という声があがりました。また、ステップハウス1)としての自宅等を開放、提供協力の呼びかけが行われました。

    1)ステップハウス:夫や恋人の暴力(DV=ドメスティック・バイオレンス)から逃れ一時保護施設(シェルター)に避難した女性の自立を支援する施設
  • 参加して:
     わかちあいでのDV報告をご紹介いただいたことによって、傷ついた人が安心してこられる教会作りへの第一歩につながってほしいと思います。暴力によって傷ついた女性たちの心のケア、法的手続き(教会法上の手続きは宮原良治司教様から紹介された)もさることながら、離婚またはパートナーから離れるための経済的、精神的な自立は深刻な課題であると思います。

      日本では世間・世間体という目に見えない束縛や拘束があります。その中での真の自己尊重は難しく、再生の選択肢が狭まれているのも現実で、特に女性の自立は困難であると言えるのではないでしょうか。経済的なセーフティネットが確立されて、初めて選択の自由を得ることができるのです。また同時に、現代では、自由と安全が反比例であるということは大変皮肉なものであると思いました。

     講演の中でも触れられましたが、自死者が年間3万人強、1日に90名の人が命を落としている現在の日本の状況で、DVに限らず暴力が減る兆しはありません。2005年WHOの統計によると、日本の自死者率(10万人に対する人数)は男性が35.5人で世界第11位。女性の自死者は12.8人で世界第3位(1位スリランカ16.8人、2位中国14.8人)です。男性に関しては、日本より上位の国は、リトアニア、ベラルーシ、ロシア、カザフスタン、ハンガリーなど旧社会主義国です。暴力を生み出す環境は、日本社会の構造にも問題があるのではないでしょうか。真に互いを尊重できる社会を構築するには、生き方の選択肢(再チャレンジが可能な)を広げる制度改善も必要であると言えるでしょう。       

    (報告:喜代永 文子)

2006年 第5回カトリック全国社会福祉セミナー
「虐待・暴力・性暴力」に被害者の視点で向き合う―問われる教会・信仰のあり方―

  • 2006年11月22(水)−24日(金)東京カテドラル関口会館地下1F ケルンホール 参加者185名

     2006年11月22日(水)から24日(金)まで、東京カテドラルのケルンホールにて、第5回カトリック全国社会福祉セミナーを開催致しました。

     カリタスジャパンでは、隔年、全国規模の社会福祉セミナーを行なっていますが、今回は、虐待・暴力をテーマに取り上げました。一般社会における暴力の構造、当事者のかたの経験と支援について、教会における暴力について討論を行ない、私たちの教会と信仰のあり方について考えました。

     参加者185名が、当事者である講演者の話を真摯に受け止め、教会での暴力への取り組みに改善をという会場からの発言に対して、拍手をもって会場が一つとなるという場面もありました。

     以下、セミナーアンケートに寄せられたご意見を何点かご紹介させて頂きます。

    *何故、このような苦しみとその後素晴らしい活動をされている方々が教会にいられなくなるのか。それを受け入れられない雰囲気の教会とは一体何か?という思いが強くおきました。

    *被害者(この言い方は嫌です)の立場に立たされているからこそ、教会の示そうとする態度に関心があり、敏感にもなります。清く正しく美しく生きるだけの教会なら必要ありません。社会の、家庭のゆがみの中で苦しむ人と教会のゆがみの中で苦しむ人にとって、本当に安全な場所である教会をともに目指していけたらと考えます。

    *力を持ちやすい人たちへの倫理教育とジェンダー観の見直しがなければ教会は暴力の温床のままではないか。

    * 今回の講師の何人ものかたが、教会の敷居は高い、教会の人は『かわいそうな人を助ける』という視線で人を見る・・ということをおっしゃいましたが、イエスはそうではないということを、日々、イエスから、また仲間から確かなメッセージとして教えられ、分かち合って頂きながら生きています。

     多くのかたが、このテーマに関心を持っていただき、ご参加下さったことに感謝申し上げます。社会福祉活動推進部会では、今後も「暴力・虐待」をテーマにセミナー開催を全国展開して行く予定です。皆様からの活発なご意見とご協力をお願い申し上げます。

    (報告:喜代永 文子)


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