We are Caritas No.19

We Are Caritas No.19(2020年6月号)ができました。

We are Caritas をご希望のかたは事務局までお知らせください。(無料)

 

巻頭言

COVID-19対策支援に寄せて

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大は、社会全体をひっくり返そうとしています。目に見える形での貧困や、武力による紛争、そして大規模な災害によって、たびたびいのちの危機に直面してきた人類は、これまでの経験を通じて、いのちを救うための対応を学んできました。
しかし今回は状況が異なります。世界的に見て、これだけ多くの人がいのちを失っている感染症の拡大は、大災害です。身を守る方法も確立されておらず、試行錯誤が続く中で、小さな弱々しい存在であるウイルスが、社会をすべて止めてしまったのです。
「お金は社会の血液だ」などと言って、わたしたちは経済発展を優先させ、相対的に人間の生きる環境を整えてきました。その価値観は、社会から排除される人も多数生み出してしまったのも事実です。いまその価値観は、大きな挑戦に直面しています。
この危機を乗り切るために、わたしたちは連帯を強めなくてはなりません。同情やあわれみではなく、いのちを守る仲間として、確固たる決意で連帯しなくてはなりません。脱落する人がひとりも出ないように、手を取り合って支え合うことの重要さを、あらためて認識しなければなりません。社会は、支え合うことによって希望を見いだし、発展するのです。
カリタスをはじめとした援助団体でも、これまでとは異なる取り組みが今回は必要です。いのちを守り、希望に満ちた世界を生み出して行くために、皆さまのご協力をお願いいたします。

菊地 功(カリタスジャパン 責任司教)

 

新型コロナウイルス感染症に苦しむ世界のための祈り              (2020年4月3日 日本カトリック司教協議会認可)

祈りはこちらから

 

 

カリタスの使命:新型コロナウィルス感染症の世界的広がりの中で

新型コロナウイルス感染症(以降、「感染症」と記す)の広がりは、死者の急増に加えて、経済危機によって引き起こされる人道危機が懸念されています。なお、感染症によって引き起こされる飢餓は平常時の2倍、実に2億6,500万人におよぶ可能性がある※といわれています。特にこれから感染拡大が懸念されているアフリカ、中東、アジア、南米などの貧しい国の人々や、保護する祖国の無い難民や国内避難民にその影響が及びます。本感染症がもたらす命の危機は、より貧しい人々、より脆弱な人々に対してより大きな驚異となっているのです。
この厳しい状況を捉え、国際カリタスは、コロナ緊急基金を立ち上げ、各国カリタスに寄付を募り、カリタスジャパンも約9万ユーロ(1,075万円相当)の基金協力をしました。各国カリタスは一丸となり、日頃の支援活動に加えて感染症対策に乗り出しています。今年3月から5月までの間で、カリタスがサポートした人々は190万人に上り、その支援の輪は90以上の国々に及びます。活動は食糧配布にとどまらず、感染症の予防やその啓発活動に亘っています。また、平時でも脆弱な立場に置かれている難民や高齢者への支援に加えて、最前線で闘う医療従事者への支援なども行なっています。本号では、各国カリタスから届いた感染症対策のための取り組みを紹介します。

 

ウクライナ 紛争下の取り組み  2020年4月から緊急支援実施中

2014年からロシアとの係争が続くウクライナ東部では、紛争の影響でこれまで1万4千人の人々が亡くなり、300万人以上の人々が貧困生活を強いられています。そうした中で、今回の感染症に見舞われました。地域の封鎖によって、僅かな就労の機会は奪われ、多くの人々が医療を受けられない中で、カリタスウクライナは4月から緊急支援を開始し、約1か月の間で8,600人の人々へ温かい食料の供給や衛生用品、医療品などの緊急支援物資の提供を行いました。現在係争中である土地は非政府管轄区と、政府管轄区に分けられていますが、普段から人々の移動は制限され、必要物資を調達する市場に行くこと自体、非常に難しい現実があります。しかし、現地に根ざしたカリタスウクライナの活動はネットワークを生み出し、それを可能にしています。カリタスウクライナでは今後さらに1万人への支援を予定しています。

 

カリタスの支援と支援を受けた人の笑顔 ©Caritas Ukraine

 

イラク  紛争後の取り組み  2002年から国内避難民の支援を実施中

2003年のイラク戦争以降、国の混乱が続く中で、カリタスイラクは国内避難民の厳しい状況にいち早く危機感を持ち、3月には感染症対策に乗り出しました。イラク政府保健省と連帯し、衛生状態を改善するための衛生用品、啓発用ポスターを配布、感染症専門医と連携し、啓発セミナーなどを実施しています。また、日々の暮らしもままならない貧困層や暴力にあえぐ人々へも日々の医療支援を続けながら、実態調査を実施し、さらなる支援を模索しています。「今回の感染症は支援のあり方を根本から問いかけている。これからは支援する人、される人に最も適した方法をみつけなければならない」とカリタスイラクのスタッフは言っています。

 

祈り、支援活動 ©Caritas Iraq

 

バングラデシュ  ロヒンギャ難民キャンプの中で  2006年からチッタゴン丘陵支援を実施中

第二の都市チッタゴンの海岸地域にあるコックスバザールには、2017年にミャンマーで起きた虐殺や暴力行為から逃れてきた、74万人にも上るロヒンギャ難民と呼ばれる人たちがいます。人々は竹で作った掘っ立て小屋が密集して立ち並ぶ難民キャンプで、ひしめき合うように生活しています。
カリタスバングラデシュでは、感染症の拡大を防ぐため、NGOや国連組織と協力しながら、隔離施設の設置や、新しいシェルターの設置、感染症疑いとなった人々への検査を実施してきました。更に、啓発ポスターなどの配布や、医療施設への通行路を確保するためにキャンプ内にある竹橋の整備、感染症予防のためのトイレ掃除キットの配布や、トイレの修復を行ったりしています。このような対策により5月中旬まで難民キャンプにおける感染症患者の発生はありませんでしたが、サイクロンの季節を迎えて洪水も増えるため、非常に厳しい状況の中で感染の爆発的広がりが懸念されています。

 

感染防止の啓発活動、サイクロン避難所にて ©Caritas Bangladesh

 

ウガンダ  農地とともに生きる  2003年から持続可能な農業事業の支援を実施中

カリタスウガンダは国家の経済を支える農業と農業従事者への支援を長年続けてきました。個人で農業を営む人々への生産性向上のための研修は、受けた人々が持続的によりよい生活を送れるようにと計画されています。カリタスウガンダでは、3月の時点ですでに電話などを使った遠隔での農業指導や、地域に根ざした様々な方法で、感染症予防の啓発活動を行っています。また、衛生環境を農民自ら整えてもらえるよう、洗剤を配布するだけでなく、石鹸作りも広く伝えています。「新型コロナの影響はあるけれど、農民たちは雨季を利用して、元気に活動しているよ」と責任者のンダミラ師から連絡がありました。また、いままでHIV/AIDS患者支援のために構築された保健省とのネットワークや、カトリック教会が持っているラジオステーションを利用して、効率的に情報の拡散に努めています。

距離を保って水の配布を待つ人々 ©Caritas Uganda

 

 

国内の援助活動状況

4月20日に「新型コロナウイルス感染症緊急募金」を開始しました。
皆さまのご協力により、日本国内での支援活動への援助も行われています。
4月に支援を行った2団体の活動についてご紹介いたします。

 

認定NPO法人 自立生活サポートセンター・もやい

新型コロナウイルス感染症の影響で、仕事を失ったり、収入が減少したり、住まいを失う人が多くうまれている中、緊急支援として「ともに生きぬく」プロジェクトをスタートしました。感染症対策を徹底したうえで週2回の生活支援相談会開催と、食料品等の物資提供、緊急的な宿泊先の提供などを行っています。相談会では、4月1カ月で160人の相談に対応しました。初めて相談に来た人が約半数を占めています。インターネットカフェが休業して住むところが無くなった人など、若い人の相談も増えています。食料品等の提供では、感染症拡大前は1回70人程度でしたが、現在は180人程に増えています。今後企業の倒産が増えると、生活に困窮する人がさらに増えることが予想され、長期に亘った支援が必要です。


物資支給にできた長い列 ©認定NPO法人 自立生活サポートセンター・もやい

 

ホームレス総合相談ネットワーク

ホームレスなど生活に困窮する人への支援を行ってきましたが、新型コロナウイルス感染症によって支援のニーズが高まる中、電話相談、アウトリーチ路上相談会、ガイドブック(写真参照)配布などを実施しています。

これまで電話相談は週3回でしたが、4月から毎日実施に切り替えました。毎日10人~15人の相談が、全国から寄せられています。仕事を失ったり、事業収入が途絶えたりして困窮し、路上で生活している人、車上生活をしている人、居宅で生活困窮に陥った人などからの相談です。相談の内容は様々ですが、必要な支援にたどり着くよう、近隣の人には面談や生活保護の同行支援など、遠方の人には、電話対応のみで解決できない場合は、その地域の連携団体や法律家につなぐなど工夫をしています。アウトリーチ路上相談会では、月3回都内ターミナル駅周辺や炊き出しが行われる公園などに法律家と事務局員が赴き、情報提供用のちらしやガイドブックを配布し、必要な個別相談対応を実施しています。

 

 

 

地球と人類のための共通の祈り

いつくしみ深い神、
天地万物の造り主よ、
わたしたちの思いを解き放ち、心に触れてください。
あなたのたまものである被造物の一員でいられますように。

この過酷な日々の中で苦しんでいる人、
とくにもっとも貧しい人と弱い立場にある人に寄り添ってください。
感染症の世界的流行に立ち向かう中で、
創造的な連帯を示すことができるよう支えてください。
共通善を探し求めるために、
変化を受け入れる勇気をお与えください。
皆が互いに結ばれ、支え合っていることを
今ほど感じられるときはありません。

地球と貧しい人々の叫びに耳を傾け、
応えられるようにしてください。
今のこの苦しみが、
兄弟愛にあふれ、持続可能な世界を築くための
産みの苦しみとなりますように。

扶助者聖マリアの優しいまなざしのもと、
わたしたちの主キリストによって祈ります。
アーメン。

教皇フランシスコ「アレルヤの祈り」後のことばからの抜粋
カトリック中央協議会訳

 

 

祈りの募集

カリタスジャパンでは、皆さまからのお祈りを募集しています。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)にともなうお祈りを本裏面に書いて切り取り、カリタスジャパンへお送りください。寄せられたお祈りは、ミサで奉納いたします。

【宛先】135-8585 江東区潮見2-10-10 カリタスジャパン事務局 お祈り係

※お寄せいただいたお祈りは、カリタスジャパンの広報物、ウェブサイト等において、公表させていただく場合がありますので、個人が特定されない形でお書きください。

 

 

新型コロナウイルス感染症緊急募金へのご協力をお願いいたします

本感染症に関する支援活動はまだまだ続きます。皆さまの引き続きのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。
募金方法は以下の通りです。

郵便振替
中面の払込取扱票にて、郵便局より(振込手数料なし)で送金いただけます。
なお、払込取扱票が必要なかたは、カリタスジャパン事務局までご連絡ください。
口座番号: 00170-5-95979
加入者名: 宗教法人カトリック中央協議会
カリタスジャパン
※記入欄に「新型コロナ緊急募金」と明記してください。
【ご注意】
ゆうちょ銀行ATMをご使用の際は、機械読み取りの関係上、ミシン目通りに切り取っていただくようお願いいたします。

クレジットカードによる募金
カリタスジャパンのウェブサイト
URL: https://www.caritas.jp/2020/04/20/2920/
にて、受け付けております。クレジットカードによる募金は、お使いいただけるクレジットカードは、MASTER、JCB、VISAの3種類です。
◎領収書をご希望のかた、匿名希望のかた(献金者名簿にて氏名公表が不可のかた)は、お支払い画面備考欄にその旨お書きください。なお、領収書の発行は決済会社の都合上、1か月程度要します。

「ゆうちょダイレクト」インターネットサービス、他行からのお振込み
カリタスジャパンのウェブサイト URL: https://www.caritas.jp/donate/ を参考に、
依頼人番号、氏名の後に「6257」(新型コロナ緊急募金の意向番号)を記入してください。

【ご注意】
お振込者情報が限定開示のため、お名前、振込金額、ご連絡先(メールアドレスまたは電話番号)を事務局まで必ずご連絡いただきますようお願い申し上げます。