月間活動報告2017年3月号ができました。
ギャラガー大司教と意見交換会(2月1日/初台教会)
ローマ法王庁外務長官ポール・リチャード・ギャラガー大司教の訪日に伴い、初台教会でのミサ後、日本のカトリック教会の援助活動について意見交換会を持ちました。外国人や野宿者支援を行う諸団体の方々にも集まっていただき、日本社会の現状およびそれぞれの活動について紹介しました。
ミャンマー視察・パートナー会議(2月8〜18日)
カリタスジャパンは、カリタスミャンマーが実施する「人身取引防止対策プログラム」を昨年7月より支援しています。今般、対象7地域のうちタイ国境の2地域(パアン、モーラミャイン)を視察しました。
各地域10コミュニティで「人身取引に巻き込まれないための情報」や「安全な移住労働の手段」が伝えられています。まだ始まったばかりのプログラムですが、若年層を中心にグループが形成され、少しずつ啓発活動が進んでいました。
視察では、それらのグループメンバーとの会合を通じて、移住労働先での過酷な経験を聞きとり、カリタスミャンマーのチームとともに、今後の計画について話し合いました。今年度は、専門家とのネットワーク構築、被害者の個別ケースへの対応など、活動内容を深めていく予定です。
援助金交付先一覧(2017年2月1〜28日)
国際カリタス緊急支援要請
- ドミニカ共和国:洪水災害緊急・初期復興支援(EA32/16・CJ 001-17)
援助団体:カリタスドミニカ ¥1,137,900
過去4年間干ばつに悩まされていた同国は、昨年10月ハリケーン「マシュー」による地滑り、洪水災害に見舞われ、甚大な被害を受けました。カリタスドミニカは食料、水や衛生用品、住宅再建、保健、生計手段回復などの支援を行います。
- スーダン:ダルフール避難民支援(EA01/17・CJ 002-17)
援助団体:カリタスイングランド・ウェールズ(CAFOD) ¥2,275,800
スーダン西部ダルフール地方での紛争により家を追われた人々の避難生活は、すでに13年にもおよんでいます。和平プロセスが進められてはいますが、先行きはまだ不透明です。いまだ200万人もの人々が外部からの人道支援に頼って生活しており、カリタスもこれらの人々の支援を継続します。
- セルビア:難民・移民緊急支援(EA02/16・CJ 003-17)
援助団体:カリタスセルビア ¥1,212,900
2016年3月、セルビアが要衝となっていた西バルカンルートが閉鎖され、同国に入ってくる難民・移民の数は減りましたが、彼らが次に向かうハンガリーも受け入れ人数を減らしてきたため、セルビアに残る難民・移民の人々の数は結果的に増えています。カリタスセルビアは引き続き食事や衣類、日用品の提供、また、心のケアの支援を行います。
- マダガスカル:南部干ばつ後農業緊急・復興支援(EA03/17・CJ 004-17)
援助団体:カリタスマダガスカル ¥1,212,900
3年連続の干ばつとエルニーニョ現象により、同国南部では85万人もの人々が深刻な食糧危機に陥っています。作物が取れず収入も途絶えるため、教育や保健医療の面にも影響が出ています。カリタスマダガスカルは昨年に引き続き、食糧支援、および農作再開のための支援を行います。
- モンゴル:寒雪害被災地域における放牧民世帯救援と効果的な危機軽減支援(EA04/17・CJ 005-17)
援助団体:カリタスモンゴル ¥2,269,600
「ゾド」と呼ばれるモンゴル特有の寒雪害が、気候変動により年々激しさを増しています。2015年には100万頭もの家畜が凍死しました。人口の3分の1に当たる放牧民は深刻な被害を受けています。カリタスモンゴルは、食料や日用品などの緊急支援と災害対応の能力強化を実施します。
海外援助
- モンゴル:カリタスモンゴル事務局支援(CJ 006-17)
援助団体:カリタスモンゴル ¥3,404,400
同カリタスは、国際カリタスのメンバーになって6年目のため、組織運営上の様々な強化が必要とされています。カリタスジャパンは、他のカリタスと力を合わせながら、同カリタスの組織管理体制基盤をより強くしていくための支援を実施しています。
- モンゴル:こどもセンター支援(CJ 007-17)
援助団体:カリタスモンゴル ¥2,269,600
同プロジェクトの対象地である首都郊外のバイヤンコシュには、約2千人の幼稚園対象年齢児がいるにも関わらず、公立幼稚園が一つもありません。カリタスモンゴルは2015年から、2棟のゲル(伝統的簡易式住居)を利用して園児を預かる「子どもセンター」の活動を始めました。【このプロジェクトは「クリスマス募金」から支援しています】
- ミャンマー:会計システム構築のための管理能力強化支援(CJ 009-17)
援助団体:カリタスミャンマー ¥2,269,600
同カリタスの会計管理の基盤を作っていくために、カリタスの会計チーム、各教区事務所の会計担当など、対象別の研修を実施しています。また、国際カリタスの管理基準を目標とした規定を作り、それらを日常業務へと導入していくための補習にも取り組んでいます。
国内援助
- 福岡教区:仮設住宅などにおける生活に必要な家電・備品配布事業(CJ 16-033/17-001)
援助団体:全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(KVOAD) ¥4,018,800
東日本大震災被災者の仮設住宅へは、日本赤十字から家電セットの支援がありましたが、熊本地震では同様の支援がありません。被災者は自力で生活の準備をしなければなりません。当該団体は、被災者の負担を軽減するために、家電・備品の配布を計画しました。カリタスジャパンは今後1年間にわたり、そのための資金を支援します。