ウクライナ危機人道支援活動(周辺国)

2022年2月24日のロシアによるウクライナへの軍事進攻開始以降、ポーランド、ハンガリー、スロバキア、ルーマニア、モルドバなど近隣諸国のカリタス組織はすべて、ウクライナから逃れてきた何百万もの避難民たちを最前線で支援し続けています。以下、各国カリタスの支援活動を紹介します。ウクライナ国内の支援活動についてはこちらからご覧ください。

 

 

 

 

 

写真 国際カリタスによる避難民の受け入れ状況(出典:国際カリタスウェブサイト)

 

ポーランド (カリタス ポーランド)

カリタス ポーランドは、ウクライナでの後方支援活動(家を離れて避難所で生活している人たちへの食料、水、衛生用品、衣類、毛布、枕、リネンなどの提供)に加えて、国境付近での支援を継続しています。

ウクライナとポーランドの国境に設置された26のヘルプポイントと呼ばれるベースでは、1,200人のカリタスボランティアが国境を越える何十万もの人々に対し、温かい食事や水、携行できる食料品や、魔法瓶、寝袋などの必需品を提供しています。©Caritas Internationalis

 

 

 

 

 

また、国境に面するプシェミシル市にある小学校や駅のスペースを開放し、困難な道のりを経てやってきた幼い子どもや女性たちのための休息スペースを設けています。

 

 

 

 

 

写真左 国境近くに作られた「希望のテント」では、主に子どもの支援を行っています。©Caritas Poland
写真右 国境に面するプシェミシル市の公立小学校の様子。取るものもとりあえず避難してきた人たちは、ここで携帯電話等の充電を行い、ボランティアの人たちにウクライナの様子や残してきた家族の様子を写した画面を見せ、涙ながらに分かち合います。©Philipp Spalek/Caritas internationalis

 

ハンガリー(カリタス ハンガリー)

カリタス ハンガリーでは、複数ある国境検問所の近くにそれぞれベースを設け、避難民への支援活動を行っています。

東部バラバスのベースでは、避難民のための相談窓口を設け、食糧、衛生用品の配給だけではなく、一人ひとりに「彼らがどこに行きたいのか、助けを求められる人がいるのか、いるのであれば誰であり、これからどのように過ごしていきたか」ということを聞き取り、人々が安全に目的地までたどりつけるための情報を提供しています。また、政府と協働し、避難民受け入れのための法的手続きも同時に行っています。

カリタス ハンガリー責任司教アンタル・スパニー司教の言葉(抜粋)

「難民の数が増えるにつれて、より多くの社会的結束が必要になります。私たちは、安全でまともな生活を求めて他の国で生きる場所を探している人々のために協力しなければなりません。そして、ウクライナに残っている人々のためにも行動を起こし、彼らの状況から絶望を取り除き、彼らが再建するのを助ける必要があります。これらの活動の目的は、彼らが、生まれた土地、彼らのルーツが結び付けられている土地に(再び)住めるようにすることにあります。(その土地には)彼の家族、彼らの先祖も住んでいました。アースランナー(地球上を点々と移動する人)としての新しい人生を探さないですむように、カリタスはそのために尽くします」写真  ベースを訪れた司教、奥の部屋では多くの避難民が待っている。©MagyarKurír/Székesfehérvár,KatalinBertánéPintér

 

スロバキア(カリタス スロバキア)

カリタス スロバキアでは、ウクライナのパートナーであるカリタス ドネツクと協力し、ウクライナ国内で紛争に苦しむ人々への食糧、宿泊施設、基本的なニーズを満たすための物品提供などを中心とした人道支援を行っています。また、国境に近い地域から、重病の子どもを受け入れ、スロバキア国内での転院・治療先確保のための調整を行っています。写真 温かい食事を振る舞う様子 ©Monika Molnarova, molnarova

 

 

ルーマニア(カリタス ルーマニア)

ルーマニアにおけるカリタスは、赤十字や、地方自治体、民間支援団体などと協働しながら、避難民の受け入れを行っています。ルーマニア・シレト市のカリタスでは、レセプションセンターを設け、避難してきた人々が、温かい食べ物を受け取り、シャワーなどを浴びられるように配慮しています。ルーマニアにはこうした宿泊施設は30か所ありますが、カリタスは専門的な介入が最も必要であると考え、翻訳、輸送、食事、清掃を提供するボランティアのほかに、ソーシャルワーカーや心理の専門家を配置しています。

こうした専門家を通じ、必要な人は誰でも、目的地(中国、インド、モロッコ、エジプト、イラク、フロリダ、ドイツ、カザフスタン、アゼルバイジャン、トルクメニスタン)に出国するのに必要な書類の準備なども行うことができます。ウクライナからの難民の受け入れに前向きな国々との連携は非常に重要です。また、同時に、避難民がこの宿泊施設を離れ、ブカレストや第三国である最終目的地に到着した時、すべてが順調であるかどうか、一緒に設定したスケジュールに従って進んだかどうかを本人たちと確認しています。写真 宿泊施設の様子 ©Confederatia Caritas Romania

 

 

モルドバ(カリタス モルドバ、CRS)

カリタス モルドバは、CRS(米国カリタス)、カリタス ドイツなど国内外のパートナーと協働してウクライナからの避難民への支援活動を継続しています。これまでにおよそ350,000人がモルドバを通過しましたが、その90%が女性と子どもです。避難民の半数以上が欧州への移住を希望していますが、モルドバにも10万人弱の人々が残っています。カリタス・モルドバは、モルドバならびにウクライナにおいて、安全な避難所、温かい食事、衛生用品、保温のための燃料、安全な場所への輸送、カウンセリングサポートなどを提供しています。写真 国境の街パルナにて©Caroline Brennan, CRS